単身赴任

ブログなるものを始めてみんとす。

2021-01-01から1年間の記事一覧

怖い話を集めたら(深志美由紀)

惜しい… 売れない恋愛作家いつきちゃん、やり手の編集者とホラーアプリ作ろうとしたら怪異ヤバい感じになった件。 もうほんとそんな感じ。 やりたいことはわかるし読んでて面白いと思う、字数が少ないのもイイネ!でも、なんか…ねえ…初めて書いた小説なのか…

にぎにぎしい女たち(岩瀬孝)

短大の一般向け講演の書き起こしだそうです。 著者の個性が妙に強く、予備校の授業かい?と思っていたけど似たようなものだった。 想定読者がなぜか高齢女性ぽいのも何でかなと思ったら、受講者に高齢寄り女性が多いんだって。 あとがきで軽く言い訳してるの…

危ない食卓(横山茂雄 編)

「十九世紀イギリス文学にみる食と毒」 とのことです。 文学研究者のみなさんが対談したり、ろ…論文…?を書いたり、十九世紀当時の講演を邦訳してくれたりとかしている、さ…作品…? 産業革命あたりの歴史含めてかなり軽めに砕いた更に表層をサラーと解説して…

ランゴリアーズ(スティーブン・キング)

スーパー売れっ子は格が違うな… 雲上の密室、飛行機内で人間が3桁人消失しました。なーんでだ! そんな表題作と、 妻の不倫&離婚であっぷあっぷの中年作家を盗作だよなと詰めまくる初老男性。ほーんとか? そんな「秘密の窓、秘密の庭」を収録した物理的に重…

生きてるだけで、愛。(本谷有希子)※映画版こみ

短編を109分の映画にするなんて、無茶だよ。 躁鬱メンヘラ寧子ちゃんが、日常でひたすらもがき続ける大変閉塞的な一作。 映画版がどうしょもなかったせいか、原作は表紙のハートがダサいくらいでそこまで悪くなく思えた。 原作の登場人物は寧子ひとりで、そ…

カクレカラクリ(森博嗣)

なんか、真顔になる。 私は前回の「イデアの影」まで森博嗣に触れずにおり、またなぜか綾辻行人(未読)と混同し、勝手に「本格ハードボイルド推理小説家 森博嗣」を爆誕させていました。 違った。 ヤングアダルトでジュブナイルな作家さんだったんですね。失…

イデアの影(森博嗣)

狂女の半生。 好き嫌いが分かれそう。 名無しの女性を主人公とした、なんというか音の無い一作。 レコードをかけたり、舞踏会に出たり、案外音楽は流れているのに無音という印象。 ハイスピードで人間がザクザクと死に、そのたび均衡を崩す主人公。 結局、生…

深夜にいる(香納諒一)

やたら雨が降っているけど、なんだか湿度の低い、乾いた感じの短編集。 私はものを知りませんが、こういうのをハードボイルドと呼ぶかな?違う? 6編収録されているけど、全てが若き日の夢や希望を失った大人のみなさんが主人公。 1編目、「道連れ」の太郎さ…

櫛木理宇/爪切男/中村文則/下村敦史

こういう日があってもいい。 ■世界が赫に染まる日に(櫛木理宇) 少年犯罪(加害者)vs少年犯罪(被害者家族)。 理想の中二的なカッコ良さ、現実の「こんなもんよね」感、私は好き。 私は被害者にも被害者家族にもなったことがないため、「もし被害者(家族)になっ…