ランゴリアーズ(スティーブン・キング)
スーパー売れっ子は格が違うな…
雲上の密室、飛行機内で人間が3桁人消失しました。なーんでだ!
そんな表題作と、
妻の不倫&離婚であっぷあっぷの中年作家を盗作だよなと詰めまくる初老男性。ほーんとか?
そんな「秘密の窓、秘密の庭」を収録した物理的に重たい本を読みました。
手首つらい気持ちになった。
ランゴリアーズは昔テレビでみたけど記憶は曖昧。シークレットなんとやらは未見。そんな状態。
スティーブン・キングって映画は有名だしよく観るけど、原作って意外と読まないよね。なんか、全て知ってる気持ちになっちゃって手が出ない。
日常描写が長くて読みにくい、みたいな書評を見ちゃうと尚更…でも、実際読んだら全然そんなことないし(長い、のハードル上げてたのかも)むしろ面白かった。
秘密の〜は普通にオチ読めるんだけど、なんでか自分で読んだオチに納得がいかず、放り出すことなく読了できました。
私が外国人に縁のない日本人だからかな、著者の腕なのかな、なんかこう、最後まで読まないとわからなかった。
両作品とも、翻訳のせい?(小尾美佐)なのか登場人物がみんなちょっと可愛らしいのです。
でも、みんなして私にはわからない残酷さというか酷薄さというか、そういうものを持っていて、こわい。
わかりやすいのは、ランゴリアーズのダイナ(盲目)とローレル(ダイナの臨時お守り)。
特にダイナは神秘的聖幼女みたいに読めるので、奴の行動は特にギョッとする。将軍かなんかかよこいつ。
ローレルの思考も、まああるだろ。不自然ではない。普通。と思いはするけど怖いわ。
彼女らが代表であるだけで、他の人らも、なんだろう、遠い人、外国人…という気持ち。外国人なんだけどさ。みんなドライよね。
全然関係ないけど、ちょっと昔のことを「千年前」とかそういう言い方するのってこの時からあったんだ(むしろ、ここから始まった?の?)と思って微妙に感動してしまった。
スティーブン・キングレベルになるとネタバレなんかもうどうでもいいとは思うけど、読んだ方が面白いからこの程度で。
文字数的な意味で確かに長いけど、とりあえずランゴリアーズだけでも読んだら面白いと思います!ビーチボール無双のために!(あともしかしたらトースター無双のために)